茎が折れて、川の流れに葉をさらしても、みずみずしい淡い緑の葉をつけて、
生きている。
痛みをわかちあえる、同種の草はすぐ近くにはいない。
ゴミだらけのドブ川の水面。
まだ生きているという、威厳と誇りをもちつづける草、
ただ、その草をつつみこんで、ドブ川はたんたんと流れていく。
夢物語ばかり、何の裏付けもないのに、話題にして、
ヒトツも手も足もを動かさないヒトたちの話を聞くより、
雨の中、
この草を眺めながら、考えていた数分間が、
今日の僕には、大切な時間に思える。
理屈の前に、まず汗かいてナンボだ。