まだ、あたらしいおとしもの

落とし物 靴 シューズ 子ども 白い靴 高槻

その子はあたらしい靴を買ってもらって、はしゃいでいた。

はしゃぎすぎて、あそびつかれて、かえりは父親にだっこをねだった。

くつのかたっぽを、おとしてきたのにきづいたのは、家の玄関でねむっていた目をさましたときだった。

 

白い靴はその子に、もう一度はいて、あそんでもらうのを待っている。

錆びたフェンスにひっかけられたままで。

待っている。

ずっと。