2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

アサガオのヨコガオ

牛蛙の鳴き声を聴きながら、 梅雨の晴れ間、束の間の曇り空の下、アサガオのヨコガオを見ていた。 「花と子どもを撮るようになったら、終わりだよ」と、昔、大学の偉い誰かが云っていた。 僕はそうは思わない。 「肩書きと権威のぶらさがり健康器だけで生き…

つかのまの風

ついこのあいだ、空地になったと思ったら、 ここもすぐ家が建つ。 梅雨の雨が、みずたまりをつくってくれた。 いきかえり、つかのま、ここだけ涼しい風が吹く。 それももうすぐエアコンの室外機の風に変わる。

いつか見上げた空に

高架路線化工事のクレーンを見上げる二人。 真夏に近づく空を見ていたのではなかった。 来し方行く末を、昨夜考えた。 大阪に来て6年、それまでいた東京から数えると、多くの友人や先輩を亡くした。 その先も生きていれば、もっと何かを遺せたはずのヒトたち…

川上 線路横 

今はもうやってない居酒屋さん。 エアコン室外機だけが、比較的新しい。 高架トンネルの先。

まだ、あたらしいおとしもの

その子はあたらしい靴を買ってもらって、はしゃいでいた。 はしゃぎすぎて、あそびつかれて、かえりは父親にだっこをねだった。 くつのかたっぽを、おとしてきたのにきづいたのは、家の玄関でねむっていた目をさましたときだった。 白い靴はその子に、もう一…

黒い 日の丸構図

ランプが灯る黒い日の丸。 ダーツボードのような、街なかの税金の断片。 理屈ばかりこねて手を汚さない、手を動かさない、頭でっかちの模造品のようだ。 心から素直に、真摯に生きていれば「イツモコトナカレ」なんてあるわけがない。 心配しなくても、どこ…

深夜の紫陽花

深夜、いつもの帰り道、街燈の下、紫陽花が咲いていた。 花の部分は、解熱剤として効果があるらしい。 花の色が、咲いているあいだに変化するので「七変化」とも呼ばれるらしい。 6月も半ばを過ぎた。 ヒトを信じる、何かをわかちあうということの、ヨロコビ…

ブルーシート

大きなブルーシートを見ると、阪神淡路大震災を思い出す。 あの頃は所沢に住んでいた。 どうして色がブルーなんだろうか。 眺めながらふと思った。 思い出の哀しみはいつも青いシートの内側にある。 ときおり、おとずれる、ひとときのささやかな喜びとともに…

横断歩道の先

三角コーンて便利ね。 でも家に入れないような気がする。

はやっていたうどん屋さん

忙中閑あり。 シャッターの具合が眼にとまる。 亡くなったトモダチが好きだったうどん屋さん。 僕は食べたことがない。 近所すぎて。

それぞれの道

淡路駅前の立ち呑み屋の横を それぞれの道めざして、すれちがう足音。 誰もが路上でたちどまらず、 誰もが後ろをふりかえらず、 フレームアウトしていく夢。 たそがれどきの曇り空の下。 誰もが通行人エキストラ。

僕の家のベランダから見える唯一の景色

雨なので、仕事の行き帰りも、カメラを持ち出せず、帰宅後、ベランダの唯一の景色をみる。いつも思うけれど、信号に手がとどきそうだ。 ゆっくりと街が濡れていく。 家の前の車どおりは激しい。 収納無しの四畳半の室内と、洗濯機とエアコンの室外機だけで満…

下を見て歩こう

雨上がりの駅前 周りの状況には目をくれず、 スマホの画面を歩くヒトたち。 非難はしないよ。 僕もそうだから。 ただ、見上げれば、空は本当に広いコト。 世界はもっと広いコト。 入梅の日。

駐車場代を何年も支払っている草

コンクリートの地平を潜り抜け 屋根の半減した日差しの下で それは本当に大きく育った。 どんな状況下でも、 育つ草。 グレートネイチャーは日常の中にある。 前人未到だけがノウではない。

禁煙中のたばこ屋

煙草を禁煙中なので売ってくれないらしい。 100円ジュース中毒らしい。 *6月12日補足 ただ単に近所に煙草をあつかう大きなコンビニが、できたので商売替えをされたと思っていましたが、ここの煙草屋のご主人が亡くなられて、こういう状態になったということ…

夢と希望

現状に甘んじるコトなく、 夢と希望に近づきたい。 向かい風は強くとも、 三歩進んで、五歩さがっても、 勇気をもつ。 一度きりの今日。 足をひきずっても、 心が過去でズキンと痛んでも、 ほんの小さなことでも、僕だけができることを。 誰かのために。

何にたいしての安全第一か

なぜかずっとこのまま。

独り分の路地

独り分の路地は、ぎりぎりだけど一方通行ではない。 ちゃんとすれちがうことができる。 歩いてしか通れない。 そして静かだ。 喧騒は遠い。 故郷の山道がこんなふうだった。 ただ、違うのは喧騒どころか、蝉の大合唱の中を登っていた。 そして、やっぱりぎり…

風の通り道

環境や境遇は待っていれば、つくられるし、用意されている。 たくさんのたくさんのヒトが関わって。 自分の居場所は、待っていても与えれない。 世間の中で、必死になって、スキマにもぐりこまなければ。 けれども、 そのわずかなスキマにすら、座り込む前に…

通過駅

そして、君のことを思い出す。 各駅停車で帰ればよかったな。 見逃してきたたくさんのこと。 見て見ぬふりをしてきたこと。 通過駅に立ち話の花が咲く。 一日で枯れて、明日は別の花が咲く。 咲かさなければならない。